3月27日に、Spiritual Beggarsの通算8枚目となるニュー・アルバム、「EARTH
BLUES」がリリースになります!そこで、日本のファンのために、マイケル・アモットが特別にインタビューに答えてくれました!前作に引き続き、今回もアルバム収録12全曲の解説もしてくれました。
曲を聴きながら解説を読んで、より深くスピリチュアル・ベガーズ・ワールドを堪能してくださいね!
−2年半ぶりのニュー・アルバムです。前作と同じメンバーでの作品となりましたが、アルバムを制作するにあたってどんな雰囲気でしたか?
今回のアルバムを制作している間、メンバー間の雰囲気は良かったよ。スウェーデンの北に家とスタジオを借りて、8日間みんなと一緒に過ごしたんだ。同じラインナップでレコーディングすることは、立ち上げもスムースだったし、その過程をスピードアップするのに役立った。今回のアルバム制作で、前作との大きな違いは、アポロの声を思い浮かべながら作曲できたことだ。リターン・トゥ・ゼロの時は、アポロはこのバンドでは全くの新人で、彼が加わる前に書かれた曲が多かった。その後、俺達は、彼と一緒にライブを行い、バンドとしてより結束を固めていった。
今回のアルバムのための最初の曲を書いていた時、俺はこれまで書き溜めていた古いアイディアを見ていた。ところが、一旦制作を始めてみると、多くの面白くて新鮮なアイディアが新しく出てきたんだよ。それは、新作「Earth Blues」のための新しい音楽を作る上で、とても自然で早いプロセスだったよ。
−アルバム・タイトル“Earth Blues”にこめられた意味は何ですか?
アルバム・タイトルを解釈する多くの違った方法がある。1つは、俺達が演奏する音楽が、ブルース・ミュージックをルーツとするハード・ロックということ。
そしてそのバンドの音は、この作品のなかでは、常に有機的で、土着的であるということ。
もう1つの意味は、どのように私達、人類がこの惑星を扱っているかに関して、
ものすごく優鬱だということだ。
−各楽曲(12曲)のそれぞれの解説をお願いします。
1.Wise As A Serpent
この曲は、俺がこのアルバムのために書いた最後の曲だ。この「Earth Blues」
のために書いた全ての作品を聴いた時、俺はこのアルバムに生々しく、短く、荒々しいアップテンポの楽曲が必要だと感じた。アルバムの幕開けとなる曲で、ライブでもおそらくオープニングで演奏できる楽曲。
ギターでは、ファズボックスを使用した。 Blue Cheerあるいは初期Cactusの流れにあるガレージ・ロック・スタイルだよ。
2.Turn The Tide
ペルが、この曲を作曲した。前作を制作している2010年に、彼からこの曲のデモをもらった。いくつかの理由で、俺達は、この曲に取り組まず、レコーディングもしなかった。2012年の秋、今作の準備をし始め、今年になって俺が、この曲の歌詞とボーカルのメロディーを書いた。
3.Sweet Magic Pain この曲は、俺がこのアルバムのために最初の頃書いた楽曲だ。
アポロが、いくつかの歌詞および歌メロディーを考え出した。
そして、俺が、仕上げるのを手伝った。素晴らしい共同作業だったよ。
音楽的には、ブラック・サバスの影響があるが、ソフトな音を備えたWishbone Ash的アプローチのバースがある。
4.Hello Sorrow
バースのリフや、ヴォーカルのフレージングは、Thin Lizzyからの影響だ。
イントロのテーマ・メロディーは、思うにアーチ・エネミー的かもしれない。
メランコリックなメロディが歌に合っていたので、スピリチュアル・ベガーズで使用することにした。
俺が書いた歌詞は、家庭内暴力の犠牲者、女性の虐待、このバンドに対する通常の問題点についてのことだ。
5.One Man's Curse
1995年にさかのぼった曲の一部と、アルバム「オン・ファイア」を制作していた2001年に試みたいくつかのリフがある。
俺は、いつもデモやリハーサルのテープをすべて保存している。そして、それらを聴きかえし、その当時、何らかの理由で採用されなかった
いいアイディアがあるかどうかを確認することが好きだ。
この曲で、俺は、創造性をかきたてられた良い部分を見つけた。そして、この曲にこれらの古いアイディアを使い、
いくつかの新しいアイディアを合わせ、一緒に組み立てた。キーボード/ギター・ソロ・セクションは、Mother’s
Finestによって影響を受けた。へヴィ・ファンク/ソウル・グルーブは、みなバンドで楽しむものだ。
6.Dreamer
この曲は、俺が2、3年前にドラムのラドウィックから教えてもらった“Dreamer”(1974)と呼ばれるBobby
“Blue” Blandのアルバムで聴いた曲のカヴァーだ。この曲を聴いた時、俺はすぐにこの曲が素晴らしいSpiritual
Beggarsの曲になるだろうとわかった。そして、俺達は、この曲に俺達流のねじれを加えた。
ここでは、アポロの素晴らしいパフォーマンスが聴ける。
7.Too Old To Die Young
この曲は、3つの明確なバートに別れている。俺は、パート1とパート2を書いた。パート1では、Mahogany RushとLes
Dudekの “Central
Park”に影響を受けたと言えるだろう。パート2では、メロウで、エモーショナルなセクションで、Captain
Beyondのセカンド・アルバム“Sufficiently
Breathless”に影響を受けた。ペルが、パート3の部分を送ってきた。そしてそれは完璧に適合したんだ...Captain
Beyondの1stアルバム.、彼等のギター“Rhino”を思い起こさせた。
俺は、ストラトキャスターを使い彼と似たようなスタイルで演奏したよ。俺達がSpiritual
Beggarsを始めて以来、自分およびSpiritual Beggarsに非常に影響を及ぼした驚くべきバンドCaptain
Beyondに対する賛辞のようなものだ。
8..Kingmaker
ペルは、この曲のデモを俺に送ってきて、俺はこの曲の、シンプルさと、バースの効果的なグルーヴ、特徴あるコーラス、そしてメロディの部分が、気に入った。
ここには、初期Rainbowの強い影響がある。俺は、本当にリード・ギターとキーボード・セクションを楽しんだ。このアルバムの中で、俺の好きな楽曲の1つだ。
ライブで演奏したい。
9.Road To Madness
この曲は、俺がこのアルバムのために書いた最初の曲だ。バンドとして集まる前に、俺は、家でそのデモを作った。この曲は、あらゆる角度から、典型的なSpiritual
Beggarsの曲だと思っている。 スネアドラムのグルーヴ感は、俺達が以前演奏した“Dance Of The Dragon
King”(2002) や、“Blind Mountain” (1996).のような感じがする。この曲での俺が受けた影響は、Dirk
Steffensのアルバム “Seventh Step” (1976) と、Michael Schenkerのリフ・スタイルだ。
10.Dead End Town
この楽曲は、俺がいつもキープしていた楽曲だった。しかし、以前は、この曲の適切な場所というものを見つけることが出来なかった。’70年代後期のスタイルの中にいる実直なロッカーのようだ。
11.Freedom Song
この曲の俺の音楽的インスピレーションは、古いWhitesnaketeと、おれが聴いてきた’70年代のアメリカン・ロック、Pat
Travers, Ted Nugent そして アコースティック・ギターをコーラスに加えたBostonだった。
12.Legends Collapse
この曲は、ペルが作った曲で、アルバムの最後には、もってこいの曲だ。へヴィなリフによる長いインストルメンタルのアウトロ、多くのメロディ、そして長いギター・ソロ。思うに、この曲には、’80年代初期のBLACK
SABBATHの雰囲気が強く出てるよ。
−プロモーション・ビデオ“WISE AS A SERPENT”について教えてください。
俺達は、アルバムの中で最も短い曲で、注目を集めると思って、ビデオのためにこの曲を選んだ。俺自身が撮影し、ディレクションをした。そして友達のAndersBjorler
(At The
Gates)が編集してくれた。俺はその結果に満足している、とても楽しい経験だったよ。ビデオは、曲とバンドの雰囲気を見てもらうためのものだと思うよ。
−このアルバムにともなうツアーはどんな感じになりますか?
俺は、個人的にいつも俺達をスタジオ・バンドというよりは、ライブ・バンドだと見ている。俺の意見だが、俺達が持っている即興性、ジャム、楽しんだりするライブ・ステージこそが、
Spiritual Beggarsがいる場所だと考えている。俺達は、このアルバムのリリースにともない、4月15日にドイツからヨーロッパ・ツアーに出るだろう。さらに、俺達は、5月25日のメキシコシティでのショウが決まっている。このバンドでは、初の試みだ。とても楽しみだよ。また、いくつかのヨーロッパの夏フェスティバルも出演するよ。年内には、日本にも行きたいね。2010年のラウドパークは、バンドにとって、とてもクールな経験だったよ!
−最後に、日本のファンへのメッセージをお願いします。
何年にもわたる、日本のファンのスピリチュアル・ベガーズや、俺自身へのサポートに感謝したいです。2013年、ニュー・アルバムと、新しいライヴ・ショウをみんなに提示することが出来て興奮しています。ロックの時間だぜ!
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